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人類の軌跡を映画でかじる eigajin.net

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映画は、これまで人種や言語を問わず様々な時代を映しだしてきました。

シネマトグラフの誕生から光と影の芸術は物語を描き続けてきました。時代と共に進化を遂げ表現の自由も大きく広がりました。常に人々の目を引き付ける魅力的な映画が公開され刺激的な作品に目がいきがちです。

特にモノクロ映画は現代の映画に比べ刺激がなく退屈だと思うかもしれません。現在の映画のように表現が確立されターゲットを絞り商品化された現代の映画と比べると物足りないと感じるかもしれません。ですが昔の作品には、その時代、その国に宿る本来の姿が映しだされた作品が多く存在します。演出ではなく、その国が持つ文化や人生観が根強く作品に投影されています。他の文化による影響が少ない時代だからこそ生まれた詩的で芸術性の高い映画に出会う事ができます。

日本でも「東京物語」などでしられる「小津安二郎」監督は東京のありふれた日常を描きながらも、それを「日本の心」で捉えた作品は世界も、うらやむほどの古き良き日本の風景が収められています。家族の絆という普遍的な題材でありながら、いつの時代にも心に残る名作として永遠に語り継がれていくであろう作品です。

こういった作品はその時代の文化や人間性によって生み出された作品であり、今後すぐれた映画人が生まれようともけしてマネのできるような映画ではありません。

娯楽の域を超え歴史の一部とも言える作品を過去のものと切り捨てずに時代を通して偉大な映画人達が残してきた映画を通じて人類の軌跡を探求していきましょう。